2と4の法則:ポーカーの勝率をアウツから頭の中で計算する

アウツの数に、次のカードまでなら2を、リバーまでなら4をかけます。ハンドを使った計算例、この法則が高く見積もりすぎる場面、そして実戦で二秒でできる手順を紹介します。

執筆:Poker Skill
4の法則の例:フロップでアウツ四枚に四をかけると、エクイティは16パーセント。

ドローのエクイティは、テーブルで細かい計算をしなくても見積もれます。アウツ(英語)を数えて、残りのカードが一枚なら2を、二枚なら4をかけます。アウツ四枚なら、残り一枚でリバーまでに約8%、残り二枚なら約16%です。これが2と4の法則(英語)です。この法則を信頼できるようになれば、ドローの判断はどれも速くなり、計算に足を引っ張られることもなくなります。この法則が近似している正確な数字は、アウツ二十枚までポーカーの確率表に載っています。Poker Skillのレッスンでは、ターンで2♠ Q♠ 5♥ 9♥のボードに対し、T♥ Q♥がベットにコールします。勝ち筋は二つ。今あるトップペアと、リバーに向けたハート九枚で、2の法則ならこのドローは約18%です。

この近道を一言で

ターンなら、アウツに2をかけます。フロップで、ターンとリバーの両方がまだ来るなら、アウツに4をかけます。出てきた数字が、おおよそのエクイティをパーセントで表したものです。そのパーセントを、ポットが提示している値段、つまりポットオッズ(英語)と比べれば、コールかフォールドかの答えが出ます。4の法則の数字をそのまま使えるのは、一回のコールで両方のカードを見られるとき、たとえば誰かがオールインしているときだけです。ターンでまたベットが来る可能性があるなら、フロップでコールしてその値段で見られるのはカード一枚で、ターンのベットがリバーに向けた新しい値段を決めます。

アウツと勝率の早見表

アウツよくあるドロー2の法則(残り一枚)4の法則(残り二枚)実際のエクイティ(残り二枚)
4ガットショット8%16%16.5%
8オープンエンドストレートドロー16%32%31.5%
9フラッシュドロー18%36%35.0%
12フラッシュドローとガットショット24%48%45.0%
15フラッシュドローに、オープンエンドかオーバーカード二枚30%60%54.1%

アウツ十二枚の行は、プリフロップでレイズした相手へのリードを学ぶPoker Skillのレッスンで、6♣ 5♦ 2♣のボードでA♣ 4♣が持っているドローです。ナッツフラッシュになるクラブ九枚と、ストレートになる残り三枚のスリーです。最初の三行はほぼ正確です。最後の二行はずれ始めます。この記事の残りは、そのずれの話です。

なぜこの計算でうまくいくのか

まだ見えていないカードは、どれもおよそ五十分の一の確率で出ます。だから、当たりになるカード一枚の価値は、一つのストリートで約2%です。ストリートが二つあれば引くチャンスも二回なので、かける数を倍にします。この法則は、ターンを待つ時点で見えていない47枚と、リバーを待つ時点で見えていない46枚を、きりのいい50枚に切り上げています。そのおかげで暗算がなんとかなる一方、いつも少しだけ低めに出るずれが組み込まれます。それで構いません。ディーラーが待っているときは、正確でも遅い計算より、大まかでも正しい答えのほうが役に立ちます。

見覚えのある三つのハンド

ターンでハーフポットのベットを受けたガットショット(アウツ4枚)

9♥8♥を持ってインポジションにいます。ボードはK♠J♥7♦4♣。ターンでヴィランがハーフポットをベットします。インサイドストレートドロー、つまりガットショット(英語)で、どのテンが来ても7-8-9-10-Jになるので、アウツは4枚です。

残りのカードは一枚なので、2の法則を使います。四かける二で8%。ハーフポットのベットが提示するポットオッズは25%です。一単位をコールして三単位を取りにいくからです。八パーセントは25%にまったく届かないので、このコールは長い目で見るとチップを失います。ヒットしたときにインプライドオッズで取り返せると考える確かな根拠がないかぎり、フォールドして次のドローの機会を待ちましょう。

フロップでのオープンエンドストレートドロー(アウツ8枚)

カットオフからT♣9♣でオープンし、ビッグブラインドがコールします。フロップはJ♥8♥2♦。ヴィランがポットの三分の二でリードします。オープンエンドストレートドロー(英語)で、どの7でもどのQでもストレートになるので、アウツは8枚です。

まだ二枚来るので、4の法則を使います。八かける四で32%。ポットの三分の二のベットに対する必要勝率は約28.5%です(2をコールして5を取りにいく)。32%がその基準を超えるのは、このコールでリバーまで見られる場合だけです。ヴィランがターンでもベットできるなら、このコールは実質カード一枚分です。2の法則で約16%で、残りの価値は、最後にアクションできることと、ストレートができたときに獲得するチップから生まれます。それでも、このコールには合理的な根拠があります。

フロップでのオーバーカード付きフラッシュドロー(単純計算でアウツ15枚)

Q♠7♠2♥のボードでA♠K♠を持っています。ヴィランがポットサイズをベットします。フラッシュドロー(英語)があり、さらにエースかキングが来ればトップペアになります。単純に数えると、スペード9枚とエース3枚とキング3枚で、アウツは15枚です。

4の法則を使うと60%。ポットサイズのベットに必要なのは33%なので、このコールでオールインになるなら、コールは得になります。判断としては問題ありません。ただし、この法則は高く見積もりすぎています。その15枚のどれかがリバーまでに来る本当のエクイティは54%に近く、しかもそれは、15枚すべてがヴィランの実際のハンドに対して本当に生きているかを考える前の数字です。ここでは六パーセントポイント低くなっても、コールは成り立ちます。次のセクションは、成り立たないスポットの話です。

この法則がうそをつくとき

4の法則は、だんだん平らになっていく曲線を、直線で置き換えた近道です。アウツ十枚くらいまでは、きれいに当てはまります。それを超えると、アウツを一枚増やすごとに得られる新しいエクイティは、法則が約束するより少なくなります。ターンで当たるカードとリバーで当たるカードが、かけ算では無視される形で重なり始めるからです。アウツ15枚では約6パーセントポイント高く見積もり、20枚ではずれがずっと大きくなります。大きなドローでは、法則だけを信じるのをやめて、実際のアウツ数に合った早見表の行に頼るのが正解です。

この法則に見えないもう一つのことは、生きているアウツの数です。最初に数えるのは名目上のアウツ、つまり理屈の上でハンドを良くするカードです。実際にかけ算に使うべきなのは生きているアウツで、実際には勝ちにつながらないカードを除いたものです。アウツが役に立たなくなる形は二つあります。ダーティーアウツ(英語)は、こちらのハンドを良くする一方で、ヴィランのハンドもこちらより強くしてしまうカードです。教科書的な例はフラッシュドローに対するオープンエンドで、ストレートになる八枚のうち二枚がヴィランのフラッシュも完成させるので、生きているアウツは六枚しか残りません。デッドアウツは、ハンドは良くなるのに、それでも負けるカードです。たとえばセットに対してエースでペアになると、トップペアにはなりますが、スリーカードに負けます。どちらも、かけるべき数を減らします。迷ったら、引き算で数えましょう。教科書どおりの数から始めて、相手のレンジに対して実際には勝ちにつながらないカードを引き、残った数を使います。

この法則には、リバースインプライドオッズも見えません。ガットショットを完成させたカードでボードに同じスートが四枚そろうと、ストレートはできてもフラッシュに負けることがあります。2の法則ではそれでも8%ですが、実際に勝てるエクイティはもっと低くなります。ここからは、状況を見極める判断が必要です。計算でわかるのは入口までです。そこから先に進むかどうかは、スポットを読んで決めます。

実戦で二秒でできる手順

信頼できる目安は、アウツ十枚と考えましょう。十枚以下なら、そのまま法則を使い、ポットオッズと比べて、アクションします。フロップでアウツが十枚より多いなら、4の法則を使ったあと、十枚を超えたアウツ一枚ごとに約一パーセントポイントを引きます。つまりフロップでアウツ15枚なら、60から5を引いて約55%で、上の早見表の値に近くなります。ターンの2の法則には、この調整は必要ありません。実際に出会う範囲全体で、ほぼ正確なままです。

ポットオッズも、手を抜いたやり方ですばやく出せます。ハーフポットのベットなら25%、ポットの三分の二なら約28%、ポットサイズなら33%、1.5xポットのオーバーベットなら37.5%が必要です。この四つの数字を覚えておけば、テーブルで割り算をする必要はありません。

この法則は判断のどこに入るのか

2と4の法則は、一つの判断の半分です。残りの半分はポットオッズです。毎回やっているのは同じ比較で、今の自分のエクイティと、このコールの必要勝率を比べます。エクイティのほうが大きければ、コールします。小さければ、フォールドかレイズです。どちらにするかは法則からはわかりませんが、コールそのものが悪いことはわかります。コールかフォールドかの計算をくわしく知りたいなら、用語集の必要勝率(英語)の項目で順を追って説明しています。

よくある質問

2と4の法則はリバーでも使える? リバーには、2の法則も4の法則もありません。その時点ではもうカードは来ないので、エクイティは、ドローが完成するかどうかの問題ではなくなっています。この法則は、まだ少なくとも一枚カードが残っているフロップとターンのためのものです。

4の法則が大きなドローでエクイティを高く見積もりすぎるのはなぜ? 二つのストリートは同じデッキを使います。ターンで勝ちをもたらすカードの一部は、リバーでも勝ちをもたらすはずのカードで、4の法則はその重なりを二重に数えています。アウツ十枚くらいまでは、見えていないカードを50に切り上げることで、その重なりがほぼ相殺されます。十枚を超えたら差し引くか、覚えておいた早見表の行を使いましょう。

ダーティーアウツとは? 自分のハンドを良くする一方で、ヴィランのハンドもこちらより強くしてしまうカードです。典型的な例は、同じスートが二枚出ているボードでのオープンエンドで、ヴィランがそのスートのフラッシュドローを持っている場合です。ストレートになるカードのうち二枚はヴィランのフラッシュも完成させるので、アウツに見えるだけです。かけ算の前に引いておきましょう。

ガットショットに2と4の法則を使うと? ガットショットはアウツ4枚です。ターンなら8%、まだ二枚来るフロップなら16%です。どちらの数字も、実際の値に近いものです。追加のエクイティ、攻めに使えるバックドア、または大きなインプライドオッズがなければ、ガットショットでのコールが得になることはまれです。

2と4の法則はどれくらい正確? アウツ十枚くらいまでなら、本当のエクイティとの差はおよそ一パーセントポイント以内です。十枚を超えると4の法則は高く見積もり始めるので、十枚を超えたアウツ一枚ごとに一〜二パーセントポイントずつ差し引きましょう。2の法則は、テーブルで出会う範囲全体で正確なままです。

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